物が少ない環境で育った子供の方が、クリエイティブになるという事実。
そしておもちゃが少なく与えられた子供たちが、より集中力が増すという事実をご存知だろうか。
これはメンタリストDaigoさんのYoutube動画で紹介されている、調査研究により証明されたもの。
調査では子供を2つのグループに分けて、4個のおもちゃを与えたグループと、16個のおもちゃを与えたグループで比べたところ、
前者、少ないおもちゃを与えられた子供たちのほうが108%も集中力が上がった。
ミニマリストたちがミニマリズムの大きな利点として、
「大切なことに集中できる」
という事実とリンクする。
Daigoさんも仰っているように、
子供には物を与えず活動(経験)を増やしてあげること、
それが子供の集中力を高め、豊かな創造性を育む。
そこで今日は、お子さんのいる家庭で実際にミニマリズムを実行した家族の経験と、そこから見えてきた「子供と一緒にミニマリズムを実行する際のポイント」をご紹介する。
このポイントを抑えることで、子供と楽しくミニマリズムを生活に取り入れることができるだろう。
3人のお子さんがいる主婦、Rachelle Crawfordさんは、「子供にミニマリズムを理解してもらう」という彼女自身の実体験から、
子供と楽しくミニマリズムに挑戦する5つのポイントをまとめて紹介している。
それでは見ていこう。
Source : https://abundantlifewithless.com/ “5 Important First Steps When Implementing Minimalism With Kids”
1、謝罪の大切さ
一番上の7歳の長男にミニマリズムについて根気よく伝える日々が続いた。
彼はもう7歳。自己主張もしっかりできる中で、Rachelleと息子さんの会話はいつも堂々巡りだった。
「長い目でみると、あなたにとってとても意義のあることなの。」
そうミニマリズムについて伝えても、息子さんはおもちゃなどを手放すことを断固拒否。
そんな時、彼女はふと思った。
おもちゃを好きなだけ持ってもいいということ。
出かけた先でもらったおまけも家に持って帰っていいということ。
これだけの物を持ってもいいという環境を作り出したこと。
これらすべて、彼女自身が彼に示してしまったのだ。
そして彼女はその事実に気づいたことをきちんと息子さんに伝えて、謝りました。
そうすると彼は、断固拒否していた姿勢を少し和らげ、そして彼女を信じるようになった。
それはきっと、
物を手放さない「キーパー」のレッテルを知らない間にはられてしまっていたが、母親からの謝罪によって、その「キーパー」という重荷が、彼から母親に移っていったからだろう、そう彼女は振り返る。
ある程度大きくなったお子さんに対して、
今まで当たり前に手にして、所有しても良いと言われていたものを、
「あなたの未来にとって手放すことはいいことよ」
という理論をひたすら唱えても、子供は首を立てには振らない。
そういう環境を今まで作ってきてしまったことを反省し、子供ときちんと向き合う姿勢が大切なのではないだろうか。
2、動機付けをする
彼女は子どもたちと一緒に、おもちゃを売りに出して手元に入ったお金で、
楽しいアクティビティができるというルールを設けた。
ウォーターパークに行ったり、遊園地で遊んだり。
物を減らして入ってきたお金を使って
楽しい経験ができるというのは、
子供たちにとってとても大きなモチベーションとなり、さらに家族の思い出も増える。
彼女はさらに子供たちのモチベーションを上げるため、もう一工夫した。
おもちゃを売ったお金を、子供たちみんなが毎日見えるところに貯めることで、その経過を日々確認することができる。
子供たちはお金が溜まっていくのを見るのがとても好きだという。
物を手放して売るたびに、一歩づつ次の冒険へ近づくことができる。
こうして溜まったお金を使い、5人家族全員で一泊旅行をしたそう。
その旅の中で子どもたちは様々な新しい経験をした。
それも全て、自分たちで達成した結果であることを、とても誇りに思っていた。
旅行の帰り道、彼女は子供たちにおもちゃを手放して良かったかどうか聞くと、
みんな揃って「もちろん!」と答えたそう。
そして誰一人として、手放したおもちゃを後悔していなかった。
3、手放す必然性を利用する
手放す必然性があるもの、そしてそのうち自然と手放す時期がくるものがある。
とても体力を使う、子供との「いる・いらない」の壮絶な交渉よりも、
そういった上記のものを優先的に手放すことがまずは大切。
それは一体どういったものか。
彼女の5歳の娘さんは、言わゆる「靴が大好きな女の子」であり、12足の靴を持っていた。
その時点では体力を使って手放す交渉は彼女とはしなかった。
というのも、数カ月経つともう、サイズが合わなくなって履けなくなるので、そうなった時が手放すタイミング。
妹のために数足だけ保管し、他は売りに出した。
こういったものは体力を使ってどれを手放す、手放さないで躍起にならず、手放さなくてはならない時期を待つこと。そういう体力のOnとOffも大切にする必要がある。
またこういう必然的に娘さんが使えなくなった物を手放す時、「誰かの手に渡って、物が喜んでいる」ことを教えてあげると、手放すことの本当の意味が見えてきたり、手放すことへの自信につながる。
4、強調する
彼女はただ意地悪に子どもたちから物を取り上げて、断捨離しているわけではない。
また彼女自身が散らかった部屋を見るのにうんざりしているからそうしているわけでもない。
彼らにとって本当に価値のあるものを大切にするため、そしてより充実した時間を過ごすため、物を手放すことが重要であることを、子どもたちに強調して伝えている。
それを実行したお話がこちら。
息子さんの洋服をいくつか手放すために整理をしている時、
失くしたはずの彼のお気に入りのTシャツが見つかったのだ。
本に関しても同じことが起きた。
多くの本を学校に寄付した時、山のように積まれた本の中に、
失くしたと思っていた「ジョーク本」を見つけた。
以前はこの本で、みんなでたくさん笑っていたが、
なくしてからというもの、これ以上に笑える本は生活の中になかった。
しかし、物を手放したことで大好きだったその本を再び楽しむことができる。
それからというもの、息子さんがお気に入りのTシャツを着るたびに、
そしてジョークの本でみんなで笑うたびに、
「使ってない物を手放してよかったね。
そうじゃなかったらこれらはなくなったままだった。」
と子どもたちと気持ちを共有しているのだ。
大好きな物が、埋もれて見えなくならない生活空間。
一緒に笑いあえる時間を取り戻してくれた、大切なものがある生活。
ミニマリズムを実行する中で、「なぜものを減らすといいのか」という部分を、体感的に、強調して伝えよう。
5、こっそり捨てるのはNG
お子さんにミニマリストになってほしいが故に、夜中にこっそりおもちゃを捨てるという行為は、望んでた結果と真逆の方向に進んでしまう危険性がある。
子どもたちのものを手放す際は、必ず子どもたちも一緒になって行うこと。
しかし、こっそり捨てるのではないが、言葉の使い方によって、
うまく誘導して手放してもらえるときがある。
例えば「こっちを寄付して、こっちをキープするのはどう?」というと、
手放すことだけに意識が集中せず、
キープできるという感覚もあるので、決断してもらいやすい。
彼女曰く、このパターンは娘さんにはよく効くそうだ。
しかし息子さんにはこれは効かない。
たくさんある息子さんのぬいぐるみの中で「この4つは手放して良いというかもしれない」という物にターゲットを絞り、
娘さんと同じ方法でその4つのぬいぐるみを手放すように誘導してみたが、
だめだった。
彼はすぐに彼女を真っ直ぐ見て反対を申し立てた。
結局1つのぬいぐるみを手放す形で話がまとまったが、まぁ、彼女の作戦勝ちだろう。一つでも手放してくれたのだから。
このような経験を経て、彼女は言う。
幼少期にこのミニマリズムという理念を教えて子育てをできることは素晴らしいこと。
子どもたちには所有物でなく人を大切にして、
そして物の溜め込みでなくて経験を重視する、
そんな風に成長してほしい。
みなさんも是非、彼女の経験からヒントと得て、お子さんと楽しくミニマリズムにチャレンジしてみてください。
そしてこちらが冒頭でお話した、メンタリストDaigoさんの動画です。
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