私は2014年4月に、ワーキングホリデービザでドイツに引っ越してきました。
そして2015年8月に就労ビザを取得して、現在に至ります。
私はカナダとアメリカの就労ビザ申請経験があるのですが、その経験と比べると、
「ドイツの就労ビザ申請は楽」
です。
今回はそんなドイツの就労ビザ所得(弁護士なし、自力申請)の経験をした私が、私の経験を元に必要な条件、申請方法など、ドイツの就労ビザについてまとめます。
まずは、私のドイツ就労ビザ取得までの時系列をまとめます。
!私は日本でドイツのワーキングホリデービザを申請して、ドイツに入国しました。
(※もちろん、ドイツに観光ビザや学生ビザで入国した後、現地でワーキングホリデービザを申請することも可能です。)
ドイツ入国から就労ビザ取得までの流れ
2014年5月
ワーホリビザにてドイツ入国語学。
学校とミニジョブの範囲で現職場にて就労(※ミニジョブとは、税金を払わなくて良い範囲の収入/月で働く形です。)
2014年5月
パートタイマーとして正規雇用
この時点で法律の範囲内の税金は全て給料から天引きで支払いを開始
2015年2月
就労ビザ申請に向けて書類を集め始める
2015年3月
就労ビザの申請書類全てを持って外国人局へここで受付の人に「書類を預かる」と言われて、結果は郵便で送る、とそのまま帰される。
2015年4月
外国人局から何も連絡がないので、再び外国人局へ行くものの、受付で「書類は受け取っているので、とにかく待つように」と言われ、5月でビザが切れることを伝えても、「わかっている。それでも大丈夫だから、とにかく待つように」と、仮ビザ書類の発行もなく、帰される。
2015年7月
外国人局から郵送で呼び出し。行ってみると、強面のドイツ人おば様に、「あんた全然ドイツ語ダメね、今度来るときはドイツ人の通訳連れて来なきゃ話にならないわ」と言われながら、会社が私に支払う給与が、業務内容・必要スキルに対して少ないから、この値段では就労ビザは出せない。就労ビザを出すには、〇〇EUR以上でないとだめ。と言われ、帰される。その後、会社と交渉し、外国人局指定の給与金額にて雇用契約書や在職証明書を再度作成、書類を持って外国人局へ。
2015年8月
上記の書類を持って行って、その場でパスポートに貼るタイプの就労ビザ(1年有効)を取得。
ご覧頂ける通り、ワーホリビザが切れる3カ月前の2月から書類準備を開始して、翌月3月には申請書類を提出したものの、準備から5カ月後の8月にやっとビザが出るという。この5カ月間は、ビザが出るのか出ないのか、モヤモヤしたのでありました…。
ちなみに、フランクフルトの外国人局では、英語を話してくれるオフィサーもいますが、ドイツ語しか通じない!と思って言った方がいいです。少しもドイツ語を話そうとする努力の姿勢も見せずに英語で話すと、ムッとされて審査が厳しくなったりする印象がありますので、ご注意を!
就労ビザに必要な条件
ドイツの就労ビザ申請条件はとにかく、スポンサー企業です。
ビザ申請には、正社員として雇ってくれる雇用主がいて、政府が指定する以上の給与を雇用主が払ってくれると雇用契約書で契約すれば、就労ビザの申請ができます。
就労ビザの申請方法
ドイツの就労ビザの申請方法は下記の通りです。
1.正社員で雇ってくれる雇用主と雇用契約を結ぶ
2.滞在都市の外国人局へ、必要書類について問い合わせる
3.必要書類を全て用意する
4.外国人局で申請の予約を取るか、もしくは直接外国人局へ行って申請をする
5.ひたすら待つ(所持中のビザが切れてしまう場合には、外国人局へその旨を伝えて、仮ビザ(ペライチの紙)を発行してもらう)
6.審査通過の通知が来るので、その中に指定された提出書類がある場合は、それを持って指定の日に外国人局へ行く
7.パスポートに貼るタイプであれば、その日に就労ビザの発行。カード型の場合には、さらに指定された日時に、指定の発行機関に行って、カードを受け取る
必要書類
滞在都市の外国人局によっても、そして担当官によっても必要書類が異なってきますが、下記はウェブ上で書かれている必要書類です。
・パスポート
・ビザ申請書(外国人局のサイトでダウンロード、もしくは外国人局で受け取り可)
・パスポート用写真2枚
・住民登録証明書
・健康保険加入の証明書
・雇用契約書
・銀行残高(もしくは給与明細)
・仕事内容について書かれた書類
就労ビザの申請期間
私の場合は、申請からビザ取得まで計5カ月が掛かりました。
そしてビザ申請から4カ月目に外国人局から呼び出しがあり、仕事内容と給与の高さが見合わないため、
給与を上げる必要がある。上げられないなら就労ビザは出せない。
と告げられました。
就労ビザにかかる費用
75ユーロ。
こちらは発行される就労ビザの有効期間の長さや、パスポートに貼るタイプか、カードタイプかで異なってきますが、私の場合は60ユーロを支払いました。
就労ビザの有効期限
雇用契約書に、雇用期間が書かれていればその分だけ、
もし雇用期間が「unbefristet」無期限なのであっても、最初の就労ビザ申請では1年から2年ほどの就労ビザが発行され、
その後は更新して就労ビザを延長する形となります。
ビザの延長更新
こちら3回程経験があるのですが、一番最初の就労ビザ申請・取得に比べて、楽です。
必要書類は、
・ビザ申請書(外国人局のサイトでダウンロード、もしくは外国人局で受け取り可)
・パスポート
・パスポート用写真2枚
・住民登録証明書
・雇用契約書
・過去1カ月間の銀行の入出金明細照会(給与が入っているか、家賃を支払っているかの確認)
・過去3カ月の給与明細・賃貸契約書
私は弁護士は使わず、ドイツ人の付添人もなく外国人局での就労ビザ申請を終了しました。
・外国人局へ行き、必要提出書類について聞き、外国人局発行のそれらの書類を自分や会社の人事部に明記してもらい、社長のサインをもらって書類を揃えた
・上記を外国人局へ持って行き、受け取ってもらう
・数カ月後、給与が少ないと言われ、その際に〇ユーロ以上という数字を口頭で言われるので、その給与の交渉を会社として、その数字の給与が書かれた雇用契約書を発行、外国人局へ提出して、就労ビザの許可が出た
私が覚えている範囲で、就労ビザを初めて申請した際の提出書類をまとめます。
・ビザ申請用紙
・パスポート
・パスポートサイズの写真
・雇用契約書
・住民登録書
・賃貸契約書
・雇用先に明記してもらう、私の職種についての情報(外国人局からフォームを受け取る)→これはこの職種と条件で、ドイツ国籍所持者で適切な人がいないかの求人を出すためとのこと
・私の職種について、仕事内容と必要スキルをWordファイルでまとめ、社長のサインを書いた紙
・在職証明書(外国人局からフォームを受け取る)
その後、2016年7月に1年有効の就労ビザが出て、2017年7月に2021年まで有効の就労ビザを出してくれて、
その際に
「2020年1月には定住権の申請が可能です」
と口頭で告げられて、今に至ります。
これからドイツで働きたい、ワーホリをしたい、移住をしたいとお考えの方にとって参考になれば幸いです。
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